秋季オープン戦、鶴見大学戦

  • 2017-11-21
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成長の「明」と「暗」



この日のレポートは試合後の円陣の様子から。

実はこの日の試合。集合時間に遅れてしまった選手が数名いたのです・・・。
こんな内情を公にする必要はないのかもしれませんが、新チームが始動し「変わらなければ!」と目の色を変えて取り組む選手がいる一方での出来事です。
もちろん、遅れたくて遅れた訳でないのは重々承知の上ですが、チームとしての足並みを乱してしまう事実は避けられません。
ですから目をつぶってはいけないと思い、触れることにしました。
また、体調不良で試合に参加しなかった選手もおりました。
こちらについても、具合が悪いのに出てこい・・・などという理不尽な要求をすることはありません。
ですが、数少ない秋季オープン戦です。
その予定に合わせ体調を整えることを首脳陣が求めるのは、至極当然なことです。
そんな点を厳しく指摘したのが、深澤コーチ。

「この日の試合がリーグ戦や大事な試合だったとしたら、同じような事が起きただろうか・・・。これは間違いなく、緩んでいる部分がある証拠。
チームとしてそれを許しちゃいけない雰囲気がつくれなくては、勝てるチームにはなれない」と。

また佐藤監督代行は試合中の選手たちの姿勢に対し、もっと「気持ちを」添えることを訴えます。
声は出るようになったものの、「ただ出しているだけ」なのか、「心から思って」出しているのか・・・その違いが大きな差を生むこと。
一塁への全力疾走を取ってみても、鶴見大学の選手たちの方が数段必死に見えたことを例に取り。
本気でレギュラーになりたい、試合に勝ちたいと思っているのなら力を抜いて走らない鶴見大学さんのような姿勢になって然りだということ。
「心を添える」プレーや姿勢で、気持ちのない選手が「浮いてくる」チームにならなければいけないことを、強く訴えたのです。
この日遅れてしまった選手、参加できなかった選手を悪者にするつもりはありません。
ですが、まさしくそういう選手たちが浮いてしまい、そもそもそういう状況が生まれないチームになって欲しいというのが首脳陣がいちばん臨んでいることなのです。

力のある選手が増え、使いたい選手の名前を挙げればキリがありません。
実際、誰を使うべきなのか常に頭を悩ませているのが、首脳陣の現状です。
ですが、リーグ戦のスターティングメンバーとして名前が呼ばれる選手は10人しかいません。
その10人をどうやって選び、決断しているのでしょう・・・。
当然、オープン戦での結果は大きなウエイトを占めるでしょう。ですが、それだけが全てではありません。
むしろそれよりも大きく「起用したい!」と思わせる部分が、「姿勢」や「気持ち」の部分に隠されているのではないでしょうか。
同じような力があるのに「出れる選手」と「出れない選手」。
その隔たりは、どこで分けられているのでしょう・・・。
「出れる選手」になるには、そんな大切な部分に気付けるかどうか・・・。
直向きさほど信頼を得るものは無いのだということに。


そしてこの日の試合。
そんな直向きさでチャンスものにした選手たちがいたのです。
2試合目に出場した柴田選手と国本選手です。
もしかしたら先の事情がなければ先発出場していなかったかもしれないのですから、この日の出来事は2人の株を上げるアシストをしてしまったとも言いかえられるかもしれません。

ですが、そのチャンスを結果で示すことが出来たのは2人がそれに見合う準備をしてきたからに他なりません。
本当に目を心を奪われる、素晴らしい姿勢を見せてくれました。
柴田選手の打撃成績は、二ゴロ・中飛・四球・右越え二塁打でした。
1打席目の内野ゴロで一塁へ全力疾走。これまで気付けていなかった「足」があることを印象付けてくれました。
2打席目のセンターフライはいい捉え方で内容のいいアウト。ここではパンチ力のあるところを気付かさせるのです。
そして四球を挟んだ4打席目にその「パンチ力」の魅力を決定づける右越え二塁打。
これまでは出場機会があっても1打席勝負という使われ方で、なかなか柴田選手が本来備えている「ポテンシャル」に気付くことが出来ませんでしたが、交代選手不在で1試合まるまる出られるという気持ちの余裕が本来の力を引き出すこととなったのです。
層の厚い外野陣の中にあって正直、これまでは直ぐに名前の挙がる選手ではありませんでしたが、この試合でそんな現状を大きく変えたと断言できる
本当に素晴らしい活躍でした。
そして、国本選手も素晴らしい印象を与えてくれました。
国本選手の打撃成績は、二内野安打・右前ヒット・逃三振・左飛でした。
163cmと決して体の大きくない選手ですが、自分の特徴・売りは何なのかをしっかり持っておりコンパクトなスイングで野手の間を狙うバッティングで2本のヒットを放ってくれました。
そして塁に出てからの彼のリードに、この選手の真骨頂を知らされるのです。
この大きなリードを見て下さい。素晴らしいと思いませんか!
このリードが気にならないピッチャーはいません。
第1打席で出塁すると、ピッチャーがワイルドピッチを連発。労せずして三塁まで進塁します。(打席の山下選手は四球に)
そして2打席目がこの写真です。
リードの大きさを撮れたらいいなぁ・・・と移動したところ、本当に出塁してくれました。
この大きさですからピッチャーは打席の山下選手に対して、ストレート主体。そのストレートをしっかり捉えて山下選手がレフト前へ。
打撃好調の山下選手ですから、ヒットの確立を数段高めるアシストをこのリードがしたと言えるでしょう。
これまで、出塁シーンを見れなかったので国本選手の魅力に気付けずにいましたが、柴田選手同様大いに名前を首脳陣の心に刻んだ活躍だったといえるでしょう。
そしてこれからの松蔭野球の「一塁リード」は、この「国本基準」が求められることになっていくに違いありません。
この日、2人のプレーを見て一気にお気に入りの選手になってしまいました。

また彼等以外でも、やはり意識の高い選手は結果を見せた試合でした。
いや、意識が高いからこそ結果がついてきた・・・と言い換えた方が適切でしょう。

2試合フル出場した山下選手は、9打席6打数4安打3四死球の存在感。
日下部選手には、大学初ホームランが出ました。
まだ試合の中でバッティングに波のあるところを見せる日下部選手ですが、堅実性を求めるよりも今のまま。
思い切りのいいスイングの日下部!でいいと思います。
しかも、日下部選手には宮尾選手という四番を争う(宮尾選手は春の一部で四番を張り続けました)好敵手がいるので、競争しながらリーグを代表する打者になってくれると期待しています。
そしてその宮尾選手ですが、本当に周りをよく見れる素晴らしい選手です。
試合中だけでなく、練習中から彼の周りの選手への声掛けには感心させられるものがあります。
どうすればその選手のためになるのか・・・「ことば」に思いやりが溢れているんです。
チームの主力でありながら、こんな気遣いが出来る選手はなかなかいません。本当に貴重な存在です。
また、キャプテンに就任した小宮選手も終始チームを鼓舞する声を出し続け、フォアザチームに徹する姿勢を見せてくれました。
気持ちに波のある所が見られた小宮選手ですが、主将になったことで既に人間的に成長した部分を見せ始めています。
歴代主将に負けることない名キャプテンになってくれる・・・そんな期待すら抱かせてくれる変化です!

そしてこの日、出番はついに巡ってきませんでしたが試合中にバットを振り続けていた山崎選手にもいつかチャンスは巡ってくるでしょう。
「その姿勢」は間違いなく首脳陣に伝わっているはずです。

投手陣に目を向けるとそれぞれの選手がしっかりと自分の仕事を果たしていました。
それが2試合目の完封リレーに繋がったのでしょう。
貴重な左腕となる久冨投手が4回を2安打5奪三振と好投すると、負けじと山口投手も2イニングをきっちり0封。
そして今や、エースに迫らんばかりの安定感を見せる沼田投手も2イニングをピシャリ。
劇的な幕切れとなる、倉田選手のサヨナラタイムリーが生まれたのも必然の流れだったと言えるでしょう。
1試合目で久しぶりの登板となった大和投手も1イニングながら、キレのあるボールで存在感をしっかりと主張していました。
そんな中、堀江投手が5失点。
失点自体はさほど問題のある部分ではありませんが、この5失点をどう堀江投手自身が捉えるか・・・。
意識や向上心が誰よりも高いのは間違いのないところ。
「エース」はチームの顔です。
本物のエースになるために乗り越えなければならない試練はまだまだ続きそうです。

選手同士の競走意識が個々の技術を押し上げているのは間違いありません。
この日、「やっちまったな・・・」と思った選手たちもチームが変わり始めたことに心底気付いたことでしょう。
これからの心がけ次第でまだまだ挽回は可能です。
何せ、変わり始めたばかりのチームなのですから。

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